成人式といえば、ハタチのイメージがありますが、実はハタチ以外の成人式を開催している地域があるんです。
お祝いは何回あっても嬉しいものです。
では、ハタチ以外の成人式って何歳でしているのか?
2分の1成人式
2分の1成人式は、ハタチの半分つまり10歳で行う式典(ハーフ成人式ともいわれます)になります。
発案者は、兵庫県西宮市の教員、佐藤修一氏とされており、小学4年生を担任した際に高学年への門出に「背筋を伸ばして参加するようなイベントを」と考案されました。
愛知県にある親と子の2分の1成人式研究会は、「子の育ち」「親の学び」「地域の参画」の3つの意義があるとし、一部の小学4年生用教科書でも取り上げられました。
学校や地域で行われ、写真館での記念撮影も盛んになってきています。
「感動」「親への感謝」「将来の夢」をテーマに開催され、ベネッセの調査では保護者にも好評なようですが、ハーフ成人式は賛成の意見ばかりではありません。
- 片親の子供や施設で生活している子供への配慮
- 親を喜ばせるイベントである
- 関係者の負担
などなど、いろいろな課題もあるようです。
25歳の成人式
愛知県新城市では、20歳の成人式から就職や結婚、出産など5年のあいだに様々な経験をした25歳が、愛着のあるまちに集まり、地元への意識や同年代とのつながりを再構築するイベントとして開催しています。
平成27年4月1日からスタートした若者総合政策に基づいた事業で、平成27年度から行っています。
30歳の成人式
30歳の成人式とは、社会に出て仕事を始め、また結婚して子育てに奮闘、新たな生活をスタートさせるなど、さまざまな経験を積んで精神的・経済的に独立した30歳こそが「本来の成人」と捉え、生まれ育った地元で式典を行うというプロジェクトです。
三十路式や三十路祭などともいわれ、地域活性化に一役かっており、全国各地で開催されています。
過去に開催された地域
大阪府泉佐野市・愛知県地立市・宮城県塩竈市・福岡県筑後市・愛知県刈谷市・島根県雲南市・福島県いわき市・長崎県壱岐市・京都府宮津、伊根、与謝野・兵庫県神戸市・北海道江別市・京都府京丹後市・長野県長野市・山形県飯豊町・岡山県三咲町・北海道千歳市・福岡県北九州市・神奈川県横浜市・山形県遊佐町・千葉県香取市・島根県松江市・福岡県福岡市・千葉県東金市
意外と開催地域の多さからわかるように、30歳をポジティブに迎える素敵なイベントとして受け入れられているようです。
40歳の成人式
40歳の成人式とは、W成人式とも言われお笑い芸人である南海キャンディーズの山里亮太さんが企画されたものです。
地元への恩返しと地域の活性化を目的に、自身の40年間の歩みを振り返り、成人20周年という節目を祝う大切な日として、東京都や千葉県で過去6年間、毎年1000人規模で開催されています。
同学年に生まれた人たちが垣根を越えて集まり、一緒にお祝いできるというイベントは楽しそうです。
60歳の成人式
60歳の成人式とは、20歳×3でトリプル成人式とも呼ばれます。
同じ年の仲間との交流を深めて、人生を楽しもうという目的で、神奈川県藤沢市や大阪府豊能郡能勢町が開催しています。
60歳は、還暦・本卦還り(干支が五回めぐって生まれた年と同じ干支の年が再びめぐってくること)の節目にあたり、今までの暮らし方を振り返って周りに感謝し、老後の自分にメッセージを発するといった意義があるようです。
80歳の成人式
80歳の成人式とは、成人式がなかった時代の人たちから、還暦でいったん年齢をゼロにして、そこから新たに20年のハタチを迎えた人に成人式をという発想から始まりました。
熟年成人式と称して、新潟県の燕市と柏崎市や神奈川県相模原市で開催され、互いに長寿を祝い、ハタチから60年ぶりの再会を懐かしみ喜ばれています。
戦後の高度成長期を支えてきた世代は、お元気な方が多いですね。
まとめ
成人式のお祝いはハタチ(20歳)だけではなく、さまざまな世代の成人式があり驚きです。
それぞれに意義がありますが共通しているのは、「自分を見つめ直す機会」と「地元の仲間との交流」を与えてくれる事ではないでしょうか。
ハタチの成人式では、この2つに「大人の自覚」が入りますね。
人生の節目にある通過儀礼は、新たなステップへ進む事を実感させ、気が引き締まりますからね。
いくつになっても自分を振り返る機会や仲間との親睦を深める機会があるのは、素晴らしい事だと思います。