久保耕が廃業するにあたり、一部の図案や職人らをそのまま引き継いだ会社が着物を制作しておりますので、今後もご覧いただけます。
以下、廃業してしまいました「久保耕」とはこのようなメーカーでした。
創業六十余年を誇る「久保耕」は、創業者 久保耕太郎の意思を受け継ぎ、京都で「格調ある着物」を創作し、名工の心と技を現代に伝えます。
揺るぎない独創性と変わることのない美学を守り、時代を越え愛され続けるものを熟練の職人が心を込めて創作されています。
前代表取締役の久保忠雄氏は、「最近はプリントの振袖がほとんどだが、手描き友禅の素晴らしさを久保耕は伝えていかなければならない」と強い意志をお持ちです。
久保耕の着物は、『久美すがた』というブランドで全国の有名百貨店や老舗専門店などで高い人気を誇り、正統派の本格手描き友禅の名門として名声を誇っています。
※写真は、久保耕よりカタログにて資料を頂きました。
久保耕の特徴
1938年の創業から、留袖を中心に創作活動をしていた事から業界内では留袖が有名で、1970年から振袖・1990年から訪問着の制作をはじめました。
※写真は、久保耕よりカタログにて資料を頂きました。
※写真は、久保耕よりカタログにて資料を頂きました。
久保耕は、常に染色文化の美を探究し、いかに『品位あるきもの』を生み出すかに精魂を傾けており、他の染匠に比べて染めの発色がとても鮮やかです。
素材により染料メーカーを変え、最適の染料を使用しており、同色同士を混ぜ合わせ奥深い色が出るよう調合しています。
1枚の着物につき、同色でも5~8色の濃淡をつけ、奥行きのある作品に仕上げていきます。
昔から日本人は、微妙な色の違いを感じ取り、趣ある名前を和色として付けてきました。
そうした繊細な美意識を大切に、本格手描き京友禅を創作されています。
また振袖は、袖の裏側に表地と同じ身返しを付ける振り口付き(袖無双ともいう)で格式を重んじるお仕立てになっている事も特徴の一つです。
見えない部分にお洒落をこだわるのも、着物らしい粋な着こなしですね。
年々生産数が減少している正統派古典柄の手描き京友禅を、値頃なものから最高級のものまで幅広く製造されている事から、全国に愛好者が多いのも頷けます。
久保耕のカタログをご覧になりたい方は、みやたけ工房まで無料カタログのご請求をお願い致します。
久保耕の概要
1938年(昭和13年) 久保 耕太郎氏が創業し、二代目忠雄氏が継ぎ現在は三代目裕之氏が代表取締役を務めています。
2016年7月 左京区一乗寺にあった本社を上京区下塔之段町へ移転
本社は、かつて西郷隆盛邸があった場所とされています。
久保耕の所属
京都商工会議所会員
京都工芸染匠共同組合 正規会員
昭和25年に発足した京都染匠クラブを元に、主要工程が手作業で創作されている為の組合として昭和37年に京都工芸染匠協同組合が設立されました。
白木染匠や吉川染匠など手描き友禅の名だたる名門染匠が、名を連ねています。
※写真は、久保耕よりカタログにて資料を頂きました。
久保耕の作品
久保耕×みやたけ工房 コラボ作品
『染匠 久保耕』と『染と織 みやたけ工房』が協同プロデュースした創作振袖です。
みやたけ工房代表の山本が、旧久保耕社内にて打ち合わせをしている様子です。
図案を見ながら、みやたけ工房オリジナル振袖制作のイメージを相談しています。
久保耕の洗練された伝統ある古典文様の意匠にみやたけ工房のオリジナルの色彩や刺繍などで仕上げられた逸品をご覧ください。
まとめ
久保耕は、四季折々に恵みをもたらす京都の自然で育まれた感性から意匠の考案・白生地の吟味・染・友禅・金加工・刺繍とあらゆる工程を熟練の職人たちが、「豪華さはもちろん、その奥にあるものを誇りたい」という思いで時代を越え愛され続ける品位ある古典柄手描き京友禅を創作されています。
「日本の美意識を結晶化させた物作り」をコンセプトに制作された久美すがたを是非一度みやたけ工房でご覧下さいませ。
製造元である染匠は、基本問屋としか取引を行いませんが、元職人だったみやたけ工房先代の頃から長年築き上げた信頼関係によって、直接取引をさせて頂いております。
久保耕と直接取引ができるお店は、全国でも数軒のみと非常に少なく『信頼関係がもたらす業界の改革』として、問屋を経由せず染元直接価格にてご覧頂けます。
久保耕の着物をご覧になりたい方は、みやたけ工房までお気軽にお問い合わせ下さいませ。
みやたけ工房は、ホンモノの着物を製造する染匠を応援しています。